息遣いで誰か分かる

 確か2000年頃の話。ある深夜番組に、売れる前の原口あきまさ氏が出た時の話。プロレスファンで、テレビを背にして息遣いを聞いただけで、誰の試合か分かるという技を披露する。次々とレスラーの息遣いを真似したのだが、分かりにくいのか全く盛り上がらなかった。テレビを見てたボンクラな私と友人は爆笑。
 彼は、プロレスネタをメインにせず大物芸能人ネタでのし上がっていく。その選択に『大人の判断の正しさ』を見たが、どこか空虚に感じられた。漫画「クローズ」で鈴蘭入学時、本城に噛み付く岩城の気分だった。だが、その後全日本のリングに物真似して上がった姿を見て、本城にタイマンで負けた後の岩城の清々しい気持ちになった。
(BGMは the prodigy 「breathe」)