『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』 うろ覚書

観客は、わずか二人。これが現実だ。(Ⓒ真壁)ジョニー党に一票入れたとて、民衆は目覚めず。かくして、別の意味で寂寥感を抱きながら、鑑賞。
今回は、ラム・カートンが素晴らしかった。活きが良かったね。
記憶を失くした男に復讐の意味はあるのか― というコピーではあったが、他にもテーマがあったと思う。だが、一年前の記憶など、ほとんどない。サイモン・ヤムの怪演が見物なんだな、そりゃDVDが7万*1しても買いますよっ!!(ドンッ)

*1:嘘ですわ、5千くらいかな?

アウトレイジ

上の立場にいる人間は、簡単に物事を依頼する。下の苦労も知らずに、ホイホイ呑気に言ってくるんじゃねぇ、まぁやってみるか。意外とすぐ終わったな。請け負った仕事は完璧に終らせたし。じゃ、上司に報告しようかな。え、任務は遂行したのになんで怒られてんの、オレ!
仕事していると、そういう場面に出会う事はないだろうか?そういうシャバの憂さを晴らす、僕らの映画が出ましたよォォォオ!
縦社会の厳しさを、主人公達もガッツリ受けます。でも、一瞬だけスカッとするところがあるんですよ。上司の理不尽さを受けているサラリーマンは観るべき。
他にも、「まぁ、結局は俺たちの出番って事でしょう親分」「これでやってみろよ!」「なめてんのか、コラァ」「あ、じゃねーんだ」「ぶち殺すぞ、コラァ」「帰ったよ、バカヤロウ」「てめぇの舌は何枚あんだ、この野郎」と、言いたくなる日本語ばかりで楽しかったです。
痛いシーンが結構あるのだけど、何故か笑ってしまった。大友組の面々が木村に無理やり因縁つけるシーンとか。
椎名桔平が良かった。鈴木慶一の放屁音みたいなテーマ曲も。

パリより愛をこめて

相棒が寅ボルタ*1なので、いつ裏切るかなぁとドキドキした。ところが、単に「狂人」だっただけ。この映画の主題は、『会社に必ず一人はいる、仕事は最高に出来るけど人間的には最悪の先輩と組むとどうなるのか?』である事は間違いないだろう。シュウカツしてる大学生は必見だ。
まー普通のバディムービー。暇つぶしにはいいんじゃない?僕と主人公のシンクロ率は200%以上だった。星2つ。

*1:今作は、いつも以上にヤケクソ感が漂う演技でしたね。

memo

観た映画「ワイルドバンチ」「大脱走」「ブリット」「パリより愛をこめて

書きたい事は沢山あるけど、また今度。映画の中にある『虚構』が転じて『ガチ』になる瞬間に、僕の好きだったプロレスを見てしまう。真壁対中邑もねぇ、『殺し』が足りんのですよ!(ドンッ)
ワイルドバンチ」の橋爆破シークエンスの方がまだ、『殺し』が入っとるからね!

今日は

去年亡くなった伯母の命日である。不思議に、一睡も出来なかった。(昨日も色んな事があったが、この出来事に比べれば瑣末なものである)
22日にこの世を去ったのであるが、何点か何とも言えない出来事があった。
まず第一に、伯母が永眠した時間に、自分も寝れずに起きていた。直後、風のようなものが通り過ぎたのを、感じたのである。
第二に、何故か部屋のドアが大きい音を鳴らしたのである。
上記の二点は偶然かもしれん。とにかく胸騒ぎがした後、もやもやしたまま8時頃まで起きて、母親からの電話で予感は的中してしまった。そして、会社へ出勤。あれは、とても辛かったなぁ。辛すぎて、帰る前の記憶が無くなってしまった。
最初、涙は流れなかったが、帰省し伯母の亡骸を見た瞬間、涙が止まらなかったのを覚えている。
『もっと話せば』『もっと一緒にいたら』、色んな『もっと』が浮かび、頭の中には『ごめんなさい』しか言えなかった。
亡くなる一週間前、帰省し入院していた伯母に会いに行ったのだが、やせ細った姿を見て、いたたまれなくて、涙をこらえきれずに父親に連れられて早々に帰った。伯母に心配をかけさせない為の父と伯父の配慮だった。会えたのは良かったのか、悪かったのか。俺は今でも答えが出せないままでいる。

あれから、一年が経った。毎日、同じことの繰り返しのような感じもするが違うような気もする。唯一、違うのは「生きる」という意思の事。闘病中の伯母が『もっと生きたい』っていう思いを持っていた事を俺は感じた。亡くなった伯母の分も、俺はやるんだと決めたのである。逃げ出したくなるような事も、恥ずかしい思いをしても、汚泥にまみれても、『生』について改めて気づかせてくれた伯母に祈りを奉げたい。
そして、ありがとう。