新日感想記
去る9月2日に行われた新日本の興行「ありがとう 宮城県スポーツセンター Ｆｉｎａｌ Ｂａｔｔｌｅ 」の感想です。客入りは、ヤングライオン→5割、メインの頃→8割と中々客が埋まってました。また、会場の雰囲気も最期だから盛り上がって見ようという空気で第一試合から湧いておりました。
第一試合 山本対裕次郎
山本選手は自称カリスマらしく、お洒落にも気を使っているとの話。以前、デビロックの遠藤社長が通販の番組に出て、話をしていた時の事。「趣味は体を鍛えることなんです」と言った後、その映像が流れた。社長の後ろでシャドーをしていた男をよく見るとそれが山本だった。なんて事を考えているうちに試合終了。バックドロップで終わったような気がする。5割の中の60％くらいは盛り上がってました。裕次郎は、ガチでも強そう的な雰囲気は出てましたね。
第二試合 成瀬・垣原対柳澤・矢野
お目当ての矢野は、良かったのは酒吹いて入場したとこだけ。凌ぎ合いはどこいった？あとは、全てグダグダな試合。柳澤が成瀬に対して説得力がやけにありすぎなサッカーボールキックを放ったのを見て、裏テーマはリングス対パンクラスか？と思わないとやってられないくらいの作品。でも会場は盛り上がってましたよ。近くにいた身障チックな観客が成瀬が出てるのに「垣原頑張れ！」とずっと言ってる姿を見て、「僕は何を言えばいいんだろう」とイエモンの歌を思い出してる最中に成瀬がキャプチュードして試合終了。この時は客数も6割になりかけ、観客のボルテージも多少上がりましたよ。
第三試合 竹村・安沢・井上・アニキ対邪外稔後
いきなり金本選手に対して声援が集中。歓声を送っているのは何故か、全員男。試合は邪外稔が散々若手をいたぶった後、代わったベテランがおいしいとこを全部持っていくという、サラリーマンが商談時に上司を連れて行く時のような世知辛さに似ていて涙。とりあえず、竹村・井上はベビーなのに華が全く無し。安沢の方が目立ってたよ。近くの身障チックな客は、ここでも井上を竹村と間違える大失態。もう脳内ヒットチャートは別の曲だったのに、また「JAM」かけんのかよ？と思ってる内に竹村が邪道を押さえて終了。空気も盛り下がらず、第一試合から上り調子でいい感じでした。
第四試合 西村対飯塚
はっきり言うと、7割いた客の内半数近くはトイレへ。自分も行きましたよ。試合もただ古いなという印象。一番盛り下がった。トイレ後に自販機で買ったコーラがぬるかった、というのしか覚えていない。
第五試合 吉江・サムライ対メキシコの外人二人
もっさりした空気を吉江の体が救う。吉江を見ただけで湧く観客。というか、会場人気はアニキ並み。どことなくユーモラスな感じが安心感を与えるのだろうか。試合も、全日本の「明るく楽しく激しく」が似合っていた。そんな事を思考していたら、吉江がマスクしてない方をフォールして終了。会場の空気がこの時から「箸を転がしただけでも盛り上がるんじゃねぇか？」と思うくらい、大賑わい。客数もほぼ8割、ここからは減りもしないが増えもせず。
第六試合 藤波・タイガーマスク対サスケ・ライガー
この試合が一番面白かったなぁ。本当に大盛り上がりで、観客が二度も「飛べ！」と煽って大拍手しても結局飛ばないドラゴンのコンニャクぶりが最高だった。また、イキイキとしたライガーを見るのは久々のような気がする。サスケもハッスルで試合しているより声援をもらっていたし。終わるのが惜しいような試合でした。
メイン ゆうたん・学・カシン・藤田対蝶野・天山・ヒロ・マシン
ゆうたんのサンプリングされた言葉が流れた後、炎のファイター→ミザルーという非常にセンスの悪い曲で、グレイシートレイン風にチームJAPANが入場。はっきりいって会場人気無し。他の会場じゃどうか知らんが、何故かここスポセンではこの時点で悪役決定の空気。藤田・ゆうたんに至ってはあまり歓声が上がらない。元TEAM2000組が入場すると、大歓声。ヒールがベビーでベビーがヒールという、環状線理論の全く届かないとこで試合を組むとこうなるという良い見本。上井さんの言ったとおり「地方は蝶野じゃないとチケット売れない」は未だ杜の都では健在という事が発覚。試合は、ヒロ・マシン・蝶野が次々とフォールされ天山が永田・中西・カシンに散々いたぶられブーイングが飛ぶという不思議な展開。しかも負けるし。『同会場での新日本プロレス興行は今日が最後となった。 』(←NJPWのオフィシャルサイトより)にもかかわらず、バッドエンドという点で、サイモン猪木氏による新日本プロレスの構造改革を見た思いでした。でも盛り上がったんだから問題無し！天山フォール後、次々と帰る客の姿を見て行為が終わった後すぐ寝る奴のようで何とも言えない気持ちでした。シメの「1・2・3ホー」は勿論参加致しました。つまらないと言っていた新日本ですがやっぱ生で見ると面白かったですね。ありがとう！宮城県スポーツセンター！
