原タコとターザンの感想

 原タコヤキ君の活字は、好感が持てる。今は全然購読してない「Kamipro」も、「紙プロ」の時代は読んでいた。その時、原タコヤキ君の文を読んでて思ったのは、バランス感覚がきちんとある人だということだ。よく載ってた編集部内での対談でも話があちこち飛びつつも、結論へ向かって収斂させていく技法になるほどと唸らされた。それは、故I編集長に対しても同じであって、「ファイト」では編集部側の人間がコントロールさせられていたのに対し、タコヤキ君はI編集長を自由に泳がせつつ、且つ上手くリードして話を聞きだすという印象を持っていた。後に、亡くなる前のI編集長がしきりに連絡を取って喫茶店トークをしようとしていたことを考えると、その腕前は相当買われていたのだろう。プロレスものの聞き手としては、かなり優秀な部類に入るのではなかろうか。
 プロレスの対談で見られる不快な俺が俺がという姿勢が希薄に感じられ、なのに没個性なものにもならないという稀有な人だ。それは、FEGの記者会見時の谷川さんや吉田豪さんにも通じるところであり、つまりは誰とでも上手くプロレスができるということだ。ある種の確信を持って、上手く自分の聞きたい事を隠しつつも、相手に合わせた流れを見つつ誘導していく技量がある。
 逆に活字で不快なのがターザン山本氏。まず、いかなる活字でも自我の肥大が顕著に出るとこに全く好感が持てない。まぁ、狂っている様はかなり面白いが、本人の原稿は全く面白くない。他人の目からのフィルターを通して見ると、不快指数は多少薄まる。
 何が言いたいのかというと、「kamipro」のpodcastが始まって聞いたのだが、原タコヤキ君の声が生理的に全く合わず不快で仕方ない。もう全然ダメ。途中で聞くに堪えずやめた。ところが、ターザンが昔サムライに出てた頃の映像を見ると全然不快じゃない。逆に面白い。キャラが立ち過ぎてるが故にテレビに合うのだろう。活字だと度が越えてしまうのかもしれない。山本氏の後の!が抜けてたが、訂正すら面倒くさい。